制御盤


制御「盤」について


 制御盤とか操作盤とか書きますが、なぜ「盤」なのでしょうか?

 理由は電気普及の初期にさかのぼります。

 当時、電気は得体の知れない(今では放射線、放射能のイメージでしょうか?)モノでしたので、最大限の安全措置が取られました。今日では教科書の上だけの存在ですが、碍子引き(ガイシビキと読みます)など最大限の安全措置が取られました。

 今でも古い家(失礼、旧家)に行けば見ることが出来ますが、絶縁体で固く、信頼性があるとして、セトモノである碍子(ガイシ)が用いられました。

 まあ、たしかに戦前の日本には完全に信頼できる絶縁電線が無かったので、無理もないのですが、長く絶縁体の碍子に配線を結び付けつけていました。

 その後、信頼にたる絶縁電線(いわゆるビニル絶縁コード(JIS規格名))が開発され、家庭内等の配線に用いられるようになり、碍子は姿を消しました。(送電線等の高電圧関係にはいまだに使われています)


 で、その間、いわゆる配電盤、制御盤は名前のとおり石で作られました(大理石や御影石などを用いたこともあると聞いています)。


 今となっては想像できませんが、当時の電気関係の部品は「石」に取り付けられていました。(導体である鉄では、漏電の可能性があったわけです。)

 現在は、鉄「板」に部品を取り付けていますが、電気創生期には「石」でした。


 それで「盤」と称しています。


 最初から「板」だった、プリント基板は「板」ですが、創生期には「石」だった、制御盤,操作盤は、今でも、初期の「石」だった当時からの名前「盤」と呼ばれています。


 その他にも、

 制御盤などに名称を入れるプレート板がありますが、あれも「名板」ではなく、「銘板」です。よく「名板を付けてください」などのFAXを受け取ることもありますが、正確には「銘板」です。

2001/04/26


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